甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

 そしてどこか、納得してしまっている自分も居る。

 ……だけど、恋なんてしてないと思う。

 理仁さんは優しいお兄さんって感じだし、恋愛対象とは思った事がない。

 先輩として慕っていても、恋と言った視点では見た事ないから。

「まぁ、私もどうせやひ誘うし……千鶴先輩も誘ってみたらどうですか?」

「うん、そうだねっ。」

 理仁さんと行けば、きっと楽しい花火大会になる事間違いなしだろう。

 返答次第でもあるけれど、少しわくわくする。

 どういった誘い文句で言おうかなぁ……なんて考えつつ、私はちょっと早いスピードでアラモードを食べた。



 その翌日、学校が創立記念日だった為お休みだった。

 理仁さんも昨日の内に聞いてみると、今日は講義を入れていないらしく。

 だから早速誘おうと、私は適当な口実を作って理仁さんのお部屋にお邪魔していた。

「千鶴はココアだろ? 今淹れてくるからちょっと待ってろ。」

「あ、ありがとうございますっ。」

 リビングルームの大きな机の前に座り、笑顔でお礼を伝える。