「そうですよ！」

　流石にからかいすぎちゃった……茉優ちゃん、ごめんねっ。

　恋バナとかをしようとすると、からかいたくなってしまう。

　傍から見たら嫌な人だなぁ……って思われるかもしれないから、最近は自重している。

　でも茉優ちゃんには何でも話せるから、隠す必要もないと思っているんだ。

　茉優ちゃんが嫌だったら、もうしないように努めるけどっ。

「というか、そういう千鶴先輩はどうなんですか？」

「え？　私？」

「はい。今日、古城先輩と学校来てたの知ってるんですからね。古城先輩と花火大会とか、行かないんですか？」

「うーん、理仁さんかぁ。」

　毎年花火大会は楽しみにしている。だけど実際、行った事は数えるくらい。

　過保護なお父さんは私が一人で外出するのも心配らしく、そして用事が毎年のように重なるから満足に行けた事がない。

　去年は花火大会とおばあちゃん家に行く日が重なって行けなかったし、二年前は高一向けの林間学校に参加しなきゃいけなかったからなぁ……。

　だから今年こそは行けるかな……なんて、思ったりしている。