「それな。よく見つけたなこんなとこ。」
 「親戚の店とか?」
 あ〜確かに。その線ありそう。
 「えっ!、よくわかったね!個々実は、ママの妹さん夫婦が経営してるお店なの。」
 「へぇ〜。楽しみ〜!」
 でも・・・
 「結構混んでね?入れんの?」
 「そうだよ。“ガッくん”の言う通り、入れないんじゃない?」
 大丈夫なのかな?せっかく連れてきてもらったのに申し訳ないな・・・
 「大丈夫!、ちゃんっと予約してあるから!いくら姪でも、入れてもらえる、なんて甘い考えじゃないからね!」
 「“シイ”、頼もしいじゃん。」
 「でしょ〜?」
 ハルは、イトを見直したような口ぶりだ。
 「早く入ろうぜ。」
 カイくんはここの会話なんてどうでもいいかのように、先に進んでいく。
 「はいはい。」
 と、イトは呆れ口調でカイくんの後を追う。
 その後ろを皆はついていく。
 「ララ、、。」
 と、私は、風蘭の制服の裾を引っ張った。
 「どした?」
 「私、みんなに話そうと思う。・・・」
 風蘭は静かにうなずく。
 「わかった。俺から言う?」
 「、、ううん。自分の口からちゃんと伝える。」

 私は、風蘭のときと同じように、伝えられる限り、すべてを話した。
 そのとき、風蘭は、話の最後にこう言った。
 「この話を聞いた上で、四人に伝える。」
 「なに?」
 「どした?」
 一呼吸おいて、風蘭は口を開く。