ヴァンパイアガールズ

こんなこと確認したところで,何になるの。

分かっているのに,ぷすり,とちはやに先端を射す。

痛みはあるのか,びくりとちはやの身体が震えた。

けれど,限界に見えるちはやが目を覚ますことはない。

ちゅう……とわずかな時間で,たぷんとした血液が自動でたまる。

これは,性欲や食欲,生きたいと言う欲に暴走した対ヴァンパイア用の護身グッズだ。

本来自分以外のヴァンパイアに使うのでなく,自分に刺し,その吸血グッズをヴァンパイアに投げつけるのが正しい使い方。

主に人間がよく使う。

護身術と共に,"お兄ちゃん"が私に授けてくれたものだった。

採取した血液を,掲げ見る。

私はそう,と唇を結んだ。

人間の血と,ヴァンパイアの血は違う。

味だけじゃない,色が違う。

どちらも見たことがあればすぐ分かる。

人間の血よりも,ヴァンパイアの血は濃く深い。

ちはやの採血した血液は,ヴァンパイアのものだった。

……どうして。

その青白い顔を,私は眺めた。

私と真逆の(ヴァンパイア)を。

そして,迷った。

私の血は私のものだから,誰にも渡さないと決めたのに。