三日後に死ぬ彼に血をあげたら溺愛が止まりません




 廊下にいる小柳くんが「ねー、何で鍵閉めてんの! 俺、宿題したくて朝早く来たんだって!」と、ドアをバンバン叩くまで悩みに悩みまくった私は、純に「とりあえず教室の鍵開けようか」と言い聞かせる。


 純と両思いで、嬉しくて、浮かれる。なので、


「遥、俺と付き合ってくれる?」


 と言われるまで、純に告白をされていなかったと気づかなかった。既に告白された気になっていたなんて口が滑っても言えない。


「うん!」


 頷き、正式に純の彼女になった私は、口元のニヤニヤを隠すように急いで教室のドアを開ける。


 小柳くんには散々憎まれ口を散々叩かれた。本当はあまり関わりたくはないけれど、小柳くんは純の正体を知っている。私からもお願いしときたい。小柳くんを教室に入れ、さっそくお願いする。


「小柳くん、純がヴァンパイアって、皆にバラさないでね。知ってるの、私と小柳くんだけなんだから」


 そう言うと、小柳くんは顔をキョトンとさせた。小柳くんは何か言いたげな様子で純をチラッと見る。私も純に視線を向けると、「……ん、なに」と質問する純の口の中からは、もう牙はなくなっていた。


 私の首に腕を回した小柳くん。「ちょいちょいちょい」と、小声で話しかけてきた。


 …………近い。


「宮崎さんさ、マジでアイツがヴァンパイアだって思ってんの? 俺もノリで合わせてたけど、絶対違うでしょ、中二病拗らせてるやつだって」


「え? 中二病?」


「そう! ヴァンパイアって響からしてカッコイイから憧れる気持ち分かるんだけどさ、だからちょっと合わせてやろうと『ヴァンパイアだろー』って言ってみたら、アイツマジで自分のこと『ヴァンパイア』って言うんだもん! もー、腹抱えて笑いそうになるの必死で我慢したんだから!」