優しい学級委員長の、隠れた吸血溺愛衝動は。

「なぁぁぁんんんでぇぇぇ!!!」

「……待って桂月、し、死んじゃうってっ……!」

「だって、だってぇぇぇ!!!」

「おいかづ、勝手に走ってくな……って、どういう状況これ。」

「わ、私も知りたいっ……。」

 そう、私に勢いよく抱き着いてきたのは妹の桂月で。

 後から弟の飛月も来て、困惑している。頭にはてなが浮かびそうなイメージで。

 でも、それは私もだった。

 桂月に視線を落とすと、ひどく焦ったような慌てたような桂月が映る。

 それがどこか泣きそうでもあったから、私はなんとか宥め話を聞く事にした。

「桂月? 何で急に抱き着いてきたの? お姉ちゃん困惑だよ?」

「うぅっ、お姉ちゃんがどこの馬の骨かも分かんない男と歩いてるのが悪いんじゃん! ここ最近のお姉ちゃんに、男の影なんかなかったはずだったもんっ……。」

 ……ごめんね、桂月。言ってる意味がよく分かんない。

 だけど桂月の言っている“男”のことはすぐに分かり、私は視線を光聖君に向けた。

「彼女が言ってる男って、絶対俺のことだよね。なんだかごめんね。」