でも……光聖君が私のことを頼ってくれた、って思ってもいいんだよね。

 そう考えると少しだけ、ヴァンパイアだという事実でも気にしないようにする事ができた。

 実はあの説明の後、吸血についての説明を受けた。

 キスをしなきゃ抑えられない異常は初めの吸血だけらしく、これから吸血する時には起こらないらしい。

 それに光聖君はほとんど人間だから、吸血の頻度はそこまで多くない。

 ……三日に一回、は微妙なラインだけど。

 けれどそれくらいなら、私も協力できると思う。

 本当に光聖君の役に立てたらいいなって思ってるし、役に立てたって事自体が嬉しいから。

 これからどうなるかなんて、まだ分からない。

 それでも自分にできる最善の行動をとろうって、今のところは考えてるんだ。



 私は特殊な血の保持者故、こうなる事は仕方ないと割り切るしかない。

 それは分かってる。分かってるけど……。

「ここまでする必要って……そ、その、恋人、みたいになっちゃうよ?」

「こっちのほうが効果良いの。これなら絡まれる心配はないし、俺としてはすぐに守れるからね。」