優しい学級委員長の、隠れた吸血溺愛衝動は。

「だって、和奏さん今体変になってるでしょ。それ、治してあげようと思って。」

「な、治してくれるのっ……?」

「まぁ、俺がした事だしね。和奏さんはただ、俺に身を委ねてて。」

 光聖君はそう言い、私の唇を親指で軽い力で撫でる。

 でも、私はそれだけで体が反応してしまった。

 ……というよりは、体の言う事が聞かない感じ。

 だからこそこんな状態から抜け出したかった私は、大人しく光聖君の言う通りにした。

 それが分かったらしい光聖君は、ふっと微笑みを零す。

 そして――私の唇に、自分の唇を押し付けてきた。

「んっ……。」

 本能的に押し付けられたものだったけど、それは優しいものだった。

 丁寧なキスに、次第に力が抜けてくる。

 それに安心しきってしまっていたのか、私は油断していた。

「ふぁ……っ、んぅ……。」

 空気を求めようと少し口を開けると、その中に光聖君の舌が入ってきて。

 口の中がかき乱されて、息をする間もなく熱さに支配されていく。

 けれど唇とは裏腹に、さっきまであった体の火照りはゆっくりなくなっていった。