優しい学級委員長の、隠れた吸血溺愛衝動は。

「ふ……ぁ、ぅ……っ。」

 吸われていると分かったのは、その数秒後。

 牙を立てられた時よりは痛くないけれど、変な感覚になってくる。

 全身が火照ってきて、熱くなってきて、無意識に声が洩れてしまいそうになる。

 それを我慢するように、きゅっと唇を閉じる。

 無我夢中に耐えていたからか、頭がぼんやりしてくる。

 そしてようやく、吸血が終わったのか最後に牙を立てていたところを軽く舐めた。

「う、ひゃぅ……。」

「……和奏さん、もしかして無理させちゃったかな。体調、大丈夫?」

「ちょ、ちょっとだけ、変な、感じかも……っ。」

 光聖君の言葉に、思っている事を口に出す。

 吸血され始めてからそうだけど、なんだかふわふわする。

 体温が上がっていくのを感じて、でも熱があるような感じじゃない。

 まるで、全身の血が沸騰してるみたい。

 それを聞いた光聖君は考える仕草を見せてから、ぐっと私の腰を引き寄せて自分の腕の中に閉じ込めた。

 んぇっ……!?

 驚いている間もなく、私の背中を撫でる光聖君はこう口にしだした。