優しい学級委員長の、隠れた吸血溺愛衝動は。

 ……だけ、れど。

「そ、それじゃお願いしても……いい?」

「うん、もちろん。」

 ここまでお願いしてくる光聖君の気持ちを無下にしてしまうほうが申し訳なく思えて、結局了承してしまった。



 そんなこんなで私と光聖君は、短い時間だけど二人で放送室の整頓をする事になった。

 光聖君は器具の位置の調整、私は散らばっていた資料を資料棚に戻す。

 放送室は毎日使われているのにも関わらず、資料が結構散乱してしまっている。

 私が時々軽い掃除をしても、数日経てば元通り。

 それだから先生は、私にお願いをしてきたのかも……なんて。

 先生も今の状況を良くないと思っているらしく、委員のみんなに呼びかけている。

 でもあまり効果はなく、困り果てていたのかもしれない。

 悶々と考えながら、流れ作業的に資料棚に資料をしまっていく。

 用紙が多く、一旦ファイルに綴じたほうがいいものがたくさんあった。

 どれも委員会の取り組みや、放送原稿ばかり……こういうのって、置いといたほうが良いんじゃないのかな。