朝、和香は耀とロビーで出会った。 自動販売機の挽(ひ)きたて珈琲を飲んでいたらしい耀が言ってくる。 「酔っててあのスピードで走ってたら、道路交通法違反で警察に捕まらないか?」 「なんの罪でですか?」 「酒気帯びと速度超過だろう」 「……いや、歩行者なんで」 切符を切られることはないと思いますね。 人生にダメ人間の烙印を押されることはあるかもしれませんが……と思いながら、和香は聞いていた。