不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 


 次の休みに、結婚式の打ち合わせを兼ねて、耀の実家を訪ねた。

「和香さんのご両親はお呼びしなくていいのかしら?」

 そう言う母親を耀が、

 あっ、そんな突っ込んだことを訊いてっ、という顔で見る。

「そうですね。
 母は、仕事の都合がつけば、来てくれるかもしれませんが」

「連絡つくのか?」
と耀が心配そうに訊いてくる。

「母は今、住み込みで家政婦をしているようなんです」

「そうなのか。
 いいおうちの奥さんだったんだろうに。

 大変だな」