不埒な上司と一夜で恋は生まれません

「課長は私はまだなにもしていないから、なんの罪もおかしてないと思っていらっしゃるのかもしれませんが。

 ……意外とそうでもないんじゃないかと思う、今日この頃なんですよ」

 和香はそんな不思議なことを言っていたが、すぐに、いつものように、くだらないことを言い出した。

「そういえば、ハムエッグを作ろうと思ってたのに、毎日、卵買い忘れて。

 気がついたら、ハム、腐ってたんですよ。

 最近、家に帰ることも少ないですしね。

 それで、このまま捨ててはハムが可哀想だと思って。
 歌を詠んだんですよ」

「……何故、そこで歌を詠む」

 和香はこちらのツッコミなど気にせずに、指を折りながら詠んでいた。