二人で身支度を整え、外に出ると、上からエコバッグを手にした専務とお孫さんが下りてきた。
「こんにちは」
和香と二人で声をかけると、おやおや、という顔で専務がこちらを見る。
「そういうことだったんですか。
いやいや、美男美女でいい組み合わせですね。
石崎くん、彼はね、どんな仕事にでも真摯に向き合うし。
ほんとうにいい男なんですよ。
見た目だけでなく――。
どうか、神森くんをよろしくお願いしますね」
と笑顔で言われ、和香は、はいっ、と言って、ペコペコ頭を下げていた。
従順な部下に見える。
おそろしい演技だ、と思ったが、どうやら、和香は本気でペコペコしているようだ。
……お前、ほんとうにやめろ、復讐、と耀が思ったとき、和香が専務に向かい、
「あのっ」
と話しかけた。



