不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 和香は視線をそらして言う。

「私、たまに思うんです。
 私が復讐とか考えてない、普通のOLだったら。

 素直に課長を好きになって。

 素直に好きだって言えてたかなって。

 ――こんな私では、課長に告白なんてできませんしね」

 ……いや、それは、今、告白しているのと同じではっ!?
と思う耀の鼓動が速くなる。

 だが、和香は自分がなにを言ったのか、わかってはいないようだった。

 こちらを見ないまま、なにか考え込んでいるように黙っている。

「あの日……」
と耀が口を開くと、和香は、こちらを見た。