不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 


 昼休み。
 ロビーで同期の男や時也と和香が楽しそうに話しているところに通りかかった。

 それを横目に見ながら、耀は、婚約記者会見をやりたいな、と思ってしまった。

 自分と和香が付き合っていると、みなに知らしめたい、と思ったからだ。

 ……いや、付き合っているわけではないのだが。

 そんな雰囲気は確かにある

 ……と思っている。

 実際には、そこにいる女性は和香だけではなかったのだが。

 耀の目には、和香とその取り巻きの男たち、に見えていた。

 ……楽しそうだな。

 いや、どうせしょうもない話をしているとわかっているのだが、と思ったとき、比較的、近くを通ったので、微かに和香の声が聞こえてきた。