不埒な上司と一夜で恋は生まれません

「よくは知らないが、まあ、悪くはないかな。
 俺の王子様だから」

 母が黙った。

 和香の手を熱く握って言う。

「和香さん、ありがとう。
 こんな子といてくれて。

 早く、この子と結婚してやって」

 ……いや、なんでだ、と耀はすがるように和香を見る母親を見た。