不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 外に出ると寒いが星は綺麗だった。

 この辺りは夜になるとあまり灯りがないので、より一層綺麗に見える。

「わあ」
と和香も夜空を見上げた。

 一緒にしばし、夜空を眺めているつもりだったが。

 和香は、
「オリーブ、こうして見ると大きいですね」
と言う。

 ……そっちか。

 和香が見ていたのは、夜空の手前にある大きく育ったオリーブの木だった。

 いや、大きく育ててくれたのは、業者の人で。

 この家には、育った状態で運ばれてきただけなのだが。

 だが、
「オリーブ越しの夜空、素敵です」
と言われ、

 ……うん、と頷く。