不埒な上司と一夜で恋は生まれません

「それで、洗い終わったあとの食洗機の扉開けてたら、そこにお味噌汁ひっくり返しちゃったんですよ~」

 まあ、ほほほほ、と母親が笑うのを聞きながら、耀は、

 それ、FBI関係ないだろ……と思っていた。

「そうだわ、和香さん。
 私、最近、マッサージを覚えたのよ」

 耀は、ビクリとする。

「やってあげるわ、和香さん」

 やめておけ、と耀は目で訴えたが、間に合わなかった。

「ありがとうございます」
と和香は母に向かい、笑いかけていた。