不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 


 朝、耀に送られ、アパートに戻った和香はあくびをしながら、階段を上がっていた。

 すると、ちょうど羽積が部屋から出てくるところだった。

 スーツを着ている。

 今日もコピー機の会社に行くのだろう。

「朝帰りか。
 そのまま会社に行けばよかったのに」
と羽積は余計なことを言ってくる。

「いや~、課長と一緒に出社するわけには行きませんし、着替えないと」
と言って、

「着替え、持ってっとけばよかっただろ」
と自分を監視している人にアドバイスされてしまう。

 まあ、監視といっても、おかしな動きをしないよう、ゆるく見張られているだけのようなのだが。