不埒な上司と一夜で恋は生まれません


 

「ほら、手を拭いて、皿でも運べ」

 鍋がくつくつ煮え始めたころ、まだ流しのところにいた和香に耀がタオルを投げてくれた。

 ホテルのタオルのように、真っ白でふかふかなそれを見ながら、和香は呟く。

「そういえば、何故か捨てられずに残る呪いのタオルってありますよね」

 なんだって?
と耀が振り向く。