不埒な上司と一夜で恋は生まれません

「ここに住んだりはしませんよ。
 ……課長に迷惑かけたくないですしね」

 そう言いながら、和香は豆腐を切り、鍋に入れた。

 かなり細かく切れ目を入れたので、少し揺らしてやると、綺麗な菊の花になるだろう。

 ほう、とそれを見て言った耀は、シイタケにナイフで細かな柄を入れ始める。

 だから何故、張り合うのですか……と思いながらも、二人で楽しく具材を切った。