不埒な上司と一夜で恋は生まれません

 


「ナイフは得意なんです、昔から」

 またなんか怪しいことを言いはじめた……と思いながら、耀はオレンジまで花にしはじめた和香を見る。

 いや、単に、飾り切りが得意だと言っているだけなのだが。

 こいつだと、まともな意味に聞こえないの、なんでだろうな……。

 自分が要求するまま、和香は、どんどん作ってくれ、皿が足らなくなったようだった。

「そこの棚から、出していいぞ」
と言うと、

「では、失礼して」
と和香は作り付けの食器棚の白い扉を開ける。

 中の食器を眺めていた。