翌日、清海さんはまた来てくれたので、

「私でよければ、どうぞ宜しくお願い致します」

頭を下げると、

「ちょっとちょっと!やめてくれよ、そんな他人行儀なのは」

「だって、これからは私のボスになるわけですし」

「あのねぇ…仕事といっても、会社じゃないんだから。あんまりかしこまらないで?敬語もやめて」

「う、うん…」


そして、清海さんは、私の両親に素性を打ち明け、私をアシスタントとして雇いたい旨を話してくれた。

期せずして、母は以前、友人の付き合いで高丘清海展を観に行ったことがあるとのこと。

「本当にうちの子、アシスタントなんて勤まりますかね?」