きっと、互いに憧れていた。

線香花火といえば

「「対決しよう」」

声が重なって2人は笑った。



この時に確かに強く認識したんだ。


ミナは斗亜に恋してる。

斗亜はミナに恋してる。

斗亜(2人でならどこへでも行ける)




ミナ「罰ゲームは何にする?」

斗亜「んー、明日の朝食の片付け!」

ミナ「OK」




「「せーの」」

合図で線香花火に火を灯した。



はじめは丸く赤い火で、少しずつ丸から抜け出すように反発するように火花が咲く。綺麗に。

それは2人の今に重なった。


ミナ「わぁ」


幻想的で、2人だけが見てる花火。

先に落ちたのはミナだった。



斗亜「やったー」

“やった“と両手を高く上げてはしゃいで喜ぶ斗亜と“ムッ“と悔しがるミナ。


だけど、毎朝片付けてくれてるのは斗亜で、1回くらいは私もなんてミナは思っていた。


すごろくの時と同じだ。

勝ち負けなんてどうでもいい。

2人で過ごすことに意味があった。