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静音の卒業証書が渡された後は、カフェの店長が用意してくれた食事やジュースを口に運び、思い思いに話をする時間となった。

「先輩、東南アジアでどんな写真撮ったんですか？」

「えっとね……」

後輩たちに静音は囲まれ、東南アジアでの撮影のことを話す。その瞳は星のように輝き、とても楽しそうだった。

「芽衣、ありがとな。卒業式を提案してくれて」

静音の顔を見て、「やってよかった」と思いながら一は隣にいる芽衣に声をかける。芽衣はニコリと笑った。

「当然だよ！静音ちゃんは私の大切なクラスメートだし、一の幼なじみなんだから！」

そう話す芽衣の顔もどこか輝いて見える。一は抱き締めたいという衝動を堪え、煩悩を必死で取り払おうと楽しそうな静音の方を見た。



「一」

クラスが一緒だった友達と一が話していると、静音が声をかけてくる。

「ちょっと二人で話、できないかな？」

「ああ、わかった」

静音にカフェの外に連れ出され、一は「一体何なんだ？」と不思議な気持ちになる。静音はニコリと笑い、言った。