翌日。 やはり、午前中起きられなかった。昼過ぎに目をこすりながらやっと起きた。 「おはよう、香那。大丈夫か?」 「……はい。ふわああ」 彼が私を見てまた笑っている。誰のせい?もう。 あくびをしながら顔を洗いに行った。 軽く食事をすると、車に乗せられた。どこへ行くんだろう? 聞くとウインクしながら、彼は秘密だと言った。 車は椎名不動産の発売前のマンションの駐車場へ入っていった。 「……ここ?何か仕事残ってたんですか?」