チカ先輩のお気に入り。





そうなったらもう女の先輩が可哀想な状況になっちゃうから、言わない。


「まあなんかよくわかんないけど……度が過ぎたら知佳先輩に言いな」

「うん、そうする」


まやちゃんの言葉に頷く。

周りを見ると、クラスの子は私に対して敵対視してないみたいだから。
それに安心して、一息ついた。


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あれからすぐに昼休み。

お昼を食べ終え席に座ったまま、少し緊張していた。
今はまだ何も起こっていないけど。

自然と周りを警戒しながらも三人で話す。


「まだ特に何もないね」

「いいことだけど……」


このまま何事もなければいいけど……っ!


なんて、思ってた時。
ふと廊下を見ると、ドアの近くには女の人が何人かいて。

思わずガン見してしまう。

あれ……、あの人って、この間チカ先輩と一緒にいた……。

そこにいたのは多分、手紙の送り主であろう先輩達だった。