「雪桜に会いたいんじゃない?」
「ブ……ッ!ゲホッゲホッ」
「うわ汚」
「な、何言ってんの……っ!」
いちごミルクが変なところに入って咳が出る。
花菜ちゃんが変な事言うから……っ!!
胸をトントンと叩きながら咳を止める。
「めっちゃ動揺するじゃん」
「花菜ちゃんのせいでしょ……!」
「でも本当のことでしょ」
「違うって……!」
あの来る者拒まずで経験豊富のチカ先輩が!!私に会いたいから電車に乗ってる……!?
そんなわけないでしょっ、変な勘違いしたらバチ当たるから……!!
「でも雪桜と一緒に学校来るじゃん」
「からかわれてるから……だって私、あの人の犬だよ……」
「お手」
「しないから!」
ほんとにこの人たちは……っ!!
目の前で私に手を差し出す二人に、なんで息ぴったりなんだ……と疑問に思う。

