私が声うるさいと言ったことで、今度は逆に小さくなりすぎた二人。
「なにもないよ」
「はあ!?そんなわけないでしょ!!」
「なにもないってば……一緒に帰ったぐらいで」
「「一緒に帰ったあ!?」」
私がそう言うと、見事にハモった二人。
「なにもなくないじゃん!!なんで一緒に帰ってんの……っ!?」
「雪桜。詳しく」
「えっと……」
詳しくって言われてもなあ……とも思ったが、昨日あったことを恥ずかしくないところだけ伝えた。
さすがに躾とかは言えない。
「え、夏目先輩と話した……!?」
「え?うん」
「いや、"うん"じゃないから!!だって、夏目先輩だよ!?」
「人気なの?」
「あったりまえでしょ!!知佳先輩と夏目先輩はもう雲の上の存在なんだから!」
興奮したように言ったまやちゃんの勢いに負ける。
まあ確かに、夏目先輩もかっこよかったよね……。

