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「あ、チカ先輩……!」


放課後、チカ先輩を見つけてそう名前を呼ぶと。
私の方を見て近づいてきた。


「お疲れ。帰る?」

「あー……それが……」

「どうした?」

「私、園芸委員の当番あるみたいで……」


私がそう言うと、チカ先輩は驚いたような顔をした。


「しばらく?」

「はい」

「そっか。じゃあ俺も一緒にやるよ」


質問に答えると、チカ先輩は笑顔でそう言って。
え……いいの……!?


「え、本当……!?」

「うん、一緒に帰りたいから」

「ありがとうございます……!」


当たり前とでも言うような顔でそう言ってくれるチカ先輩に嬉しくなる。
やった、一緒に帰れる……!


「じゃあ行きましょう!」


確か、ジョウロを取ってから裏庭に行った気がする。