「…っ、あれ、は」

「……うん」

「…ほ、本当、です……っ」


ギュッと目を瞑って声を振り絞る。
なぜか、涙がボロボロと出てきて手が震える。
……っ、なんで泣いてるんだろう……っ?

でも、そんな私に優しく微笑みながら親指で涙を拭ってくれて。


「……き」

「え?」

「っ、好きです、知佳先輩」

「……っ」


その手に安心感を覚えて、勇気をだして本当に言いたかった言葉を伝える。
その私の言葉に、チカ先輩の手はピタッと止まって。


「……っ、ほんとやばい」

「え……?」

「可愛すぎて、どうにかなりそう」

「……っ!?」


チカ先輩が、そんなことを呟いて。
そしてすぐ、私はチカ先輩に強く抱きしめられてしまった。
お風呂上がりだからかいつもよりも香りがする。
そのおかげでドキドキうるさくて先輩にまで聞こえてしまいそう。


「…好きだよ」

「……っへ?」

「俺も、雪桜が好き」