チカ先輩のお気に入り。





そんな二人の言葉に喜んでいいのか分からず苦笑いをする。

でもやっぱり……チカ先輩の隣に並ぶには大人っぽくなったほうがいいのかな。
そう考えると、有紗さんは大人っぽかった。
お洒落に気を使っていてすごく可愛い人だったけど、でも堂々としていてかっこよくもあった。


「…チカ先輩のタイプって、どうなんだろう」

「タイプ?」

「うん…どういう人が好きなのかな」


近くにいると忘れちゃうけど、あの人ってお色気王子って呼ばれてるんだよ……?
やっぱり、色気とか大事なのかな……?


「もうさ、聞いちゃえば?」

「…え?」

「知佳先輩に、タイプ聞いちゃえ!」

「な……っ!?」


パン!と手を叩いたまやちゃんはグッドサインを出しながらそう言った。
……き、き、聞くの……っ!?
かああっと顔が熱くなる。
だってそれって……好きってバレちゃうかもしれないよ……っ!?