「はは…っ、嘘だよ」

「変態扱いとか失礼ですよ!!」

「じゃあ変人?」

「……喧嘩売ってます?」


なんだろう……チカ先輩って私の事なんだと思ってるの?
全く……。
そう思いながら諦めて笑うと、チカ先輩は私に手を伸ばして。


「……え」


頭に、温かい手が乗った。
その手は私の頭を撫でるようにゆっくりと動いて。

驚いてチカ先輩を見ると、チカ先輩は私を見て微笑んでいた。
……っ、優しい顔。
ドキリ、と心臓が動いて加速する。


「…っチカ先輩……?」

「なーに」

「えっと……っ」

「嫌?」

「いえ、そういうわけでは……」


嫌なわけじゃない。むしろ心地いいぐらい。
手の温もりを感じて心地がいい。


「ただ……少し、恥ずかしくて……っ」

「……可愛すぎか」

「はい……?」

「あー……いや、何だこの生き物はって思っただけ」

「……私と喧嘩したいんですか?」