「ひどいでしょ?考えられないよね。」
困ったように私に共感した夏目先輩。
……そんな、ありえない。さすがにひどすぎる。
「きっとあの女は知佳の顔で近づいたんだろうなって思った。だから知佳にもやめた方がいいって言ったけど、知佳も初めてだからどうすればいいのか分かんなかったんだよ」
「……」
「それで、ある日すごい雨降ってる日があって。俺が学校から帰ってきて家にいたら、インターホンが鳴って出たの。そしたら知佳がずぶ濡れで俺の家の前で突っ立ってて。雨降ってたからわかんないけど、どこか泣いてるように見えた。
家に入れてとりあえず着替えさせて話聞こうって思って、知佳になにがあったか聞いたんだ」
そこまで聞いて、心臓の音がザワザワと加速する。
ゴクッと喉を鳴らして次の言葉を待つ。

