「あ、どうぞ雪桜のこと連れて行ってください」
「え、まやちゃん……っ!?」
「いいの?ありがとう」
「いえいえ!!好きにしちゃってください!」
何言っちゃってんのこの人……!私の味方だよね?親友だよね……!?
「じゃあ、俺の相手してよ雪桜ちゃん」
「そんなあ……」
強引にも、チカ先輩に連れられてしまう。
周りの子からの目線は痛い。まだ驚きが隠せない人、明らかに私を睨んでる人、ショックで倒れかけてる人。
みんな誤解しないで……私、何も悪くないから……っ!!
そして。
連れられてきたのは知らない空き教室。
こんなところあるんだ……人絶対来ないじゃん。
教室を入るとソファとかが置いてあってビックリする。
なんだここは……急に豪華。
チカ先輩は慣れたように、ソファに座った。
「校長室に置いてあった昔のソファだから、自由に使っていいんだよね」
「なるほど……」
物置部屋みたいなものってことか。

