なに、言ってるの……?
チカ先輩のその言葉に困惑する。
え、それ誰の話……?私……?


「ボーっとしてるし、身体すごい熱いよ」

「え…っ?」

「電車で頭触った時に確信したけど、熱あるね」


私のおでこに手を置いてセルフで熱を測ってくるチカ先輩。
いや、ボーっとしてたのは、ただ女の人のことが気になって……。

なんて思うけど。
そういえば私、朝起きた時から身体がだるかったような……。
だんだん実感が湧いてくると、頭が痛くなってきて。

ズキンと痛んで頭を押さえると、そんな私を見たチカ先輩は、


「…失礼」

「…っ、わぁ」


私の背中と足に手を入れ、フワッと持ち上げてきた。
…っちょ、ちょちょちょ、これってお姫様抱っこでしょ……っ!?
まさかのことに心臓が止まりそうになる。
反射的にチカ先輩の首に腕を回す。