学校に着いて、玄関に行く。
靴を履き替えると同時に、もう靴を履き替えたチカ先輩が私のところにやってきて。
「……こっちおいで」
「え…チカ先輩…?」
手を引いてきたかと思うと、いつもとは少し違うところに向かい出して。
なんで……?なんて思うけど、断れるわけもない私はそのまま着いて行った。
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……え?
チカ先輩に連れてこられたのは一階の……。
「……保健室?」
なんでこんなところに……?なんて思っている私なんて置いてけぼりで。
チカ先輩は迷わず保健室の扉を開けた。
そのまま私の手を引き、私も足を踏み入れる。
誰もいない……。
先生もいないこんなところに、なんの用だろう……?
なんて思っていると、チカ先輩はすぐ近くの椅子に私を座らせて。
「あの……?」
「雪桜ちゃん、熱あるの気づいてないでしょ」
「……へ?」

