チカ先輩のお気に入り。





「……雪桜ちゃん、もう大丈夫だよ」


先輩達に向けていた冷たい目とは違う、安心させるような優しい瞳をしたチカ先輩。

胸が熱い。安心して、涙が溢れる。

しゃがみ込んだチカ先輩は、私に手を伸ばして優しく涙を拭ってくれた。


「嘘だったら許さないって、言ったよね……」

「ごめ…っ、なさ……」

「…怖かったよね。遅くなってごめんね」


私が泣いて謝ると、苦しそうな悔しそうな顔をして。
ふわっと、優しく私を包み込んでくれた。

……チカ先輩の、匂い……安心する。

私に謝ったチカ先輩に、ブンブンと頭を横に振る。


「ありがとう、ございます……っ」

「……お礼なら、相手は俺じゃないよ」

「え…っ?」


その言葉の意味が理解できずに、チカ先輩の顔を覗く。
すると、チカ先輩は困ったように笑って。


「雪桜ちゃんのお友達が、俺の所に来たんだよ」

「え……」