俯いていた顔を上げて後ろを振り返ると、そこには───
「……っ、嘘、知佳……っ?」
今までに見たことないぐらい、怖い顔をしたチカ先輩が立っていた。
……っ、来て、くれた……。
「…お前らさ、なに勝手に雪桜ちゃんに手出してんの?」
「…っ、知佳……っ」
「俺の大切な子に、手ぇ出すなっつってんだよ」
……っ、俺の、大切な子……?
チカ先輩が歩いて来て、座り込む私を庇うように前に立ってくれた。
「…っえ、っと、これは……」
「…いいから早くさ。俺と雪桜の前から消えてくんない」
こんな、本気で怒るチカ先輩は多分私だけじゃなく女の先輩達も初めて見ると思う。
先輩達はチカ先輩のあまりの圧に、泣きそうな顔をしながらバタバタと走って逃げてしまった。
守って、くれたの……?
安心してポロッと涙がこぼれる。

