チカ先輩のお気に入り。





「調子乗ってんじゃねーよ!!」

「お前なんかが知佳に相手されるわけないでしょ……っ!?」


唖然とする私に、次々と言葉を発する人達。
……ああ。なんで、こんなことになったんだろう。
床についている手をギュッと握る。

さっきまでは、強気でいれたのに。
押されて、なんか力抜けちゃった。
足が震えて立てないや。

酷い言葉の数々が聞こえてきて俯く。

こんなの……心、折れちゃいそう。


「何黙り込んじゃってさ……っ!」

「早く立てば?もう知佳に近寄らないなら許してあげるよ」


ぎゅう、と心が掴まれたように痛くなって。
涙が、目に溜まる。

誰か、来て。助けて。
そう願って浮かんだのは……チカ先輩の顔で。

きゃははっと甲高い声が響いて、耳を塞ぎたくなった時だった。


「……うるせえな」

「…っは?」


そんな、低い声が聞こえたのは。


私も、驚いて「え?」と声を漏らす。