「しかし、今回のことはおれにも非がある。だから、おれも罪を償うつもりだ。きみとアールに対してな」
「それでしたら、わたしにも償わさせてください」
「おたがいに、というわけだな」
その瞬間、彼に抱き寄せられた。体が悲鳴を上げたけれど、あまりにも自然な感じだったので心のドキドキの方が体の痛みよりはるかに大きく感じられた。
もしかして、これってこのまま口づけ?
そうよね? そういう流れよね?
彼の胸元から彼の強面を見上げると、彼もわたしを見おろしている。
いっきに緊張が高まってきた。
部屋内がシンと静まり返っているから、自分の心臓の鼓動が物凄く大きくきこえる。きっと侯爵にもきこえているはず。
恥ずかしいわ。
顔が火照ってきた。
恥ずかしがっている間に、彼の強面がじょじょに接近してきた。
そ、そうだわ。こういうときは、瞼を閉じなきゃ。そうよね?
慌てて瞼を閉じた。
そうして、わたしの初めての口づけを待った。心臓は、止まってしまうのではないかというくらいドキドキばくばくしている。
まだ? まだなのかしら?
ちょっとだけイラついた。
いくらなんでも待たせすぎじゃないかしら?
「それでしたら、わたしにも償わさせてください」
「おたがいに、というわけだな」
その瞬間、彼に抱き寄せられた。体が悲鳴を上げたけれど、あまりにも自然な感じだったので心のドキドキの方が体の痛みよりはるかに大きく感じられた。
もしかして、これってこのまま口づけ?
そうよね? そういう流れよね?
彼の胸元から彼の強面を見上げると、彼もわたしを見おろしている。
いっきに緊張が高まってきた。
部屋内がシンと静まり返っているから、自分の心臓の鼓動が物凄く大きくきこえる。きっと侯爵にもきこえているはず。
恥ずかしいわ。
顔が火照ってきた。
恥ずかしがっている間に、彼の強面がじょじょに接近してきた。
そ、そうだわ。こういうときは、瞼を閉じなきゃ。そうよね?
慌てて瞼を閉じた。
そうして、わたしの初めての口づけを待った。心臓は、止まってしまうのではないかというくらいドキドキばくばくしている。
まだ? まだなのかしら?
ちょっとだけイラついた。
いくらなんでも待たせすぎじゃないかしら?

