「藤崎、この話はもう終わりだ」
「え?」
「もうコツは掴んだだろ?」
「はい、そうですね。ありがとうございました」
それと……と、大和はためらいながら続ける。
「いいか? このシミュレーションは絶対他のやつとはやるなよ?」
「え? どうしてですか?」
「どうしてって、お前……」
まさか全く自覚ないのか?
「それはその……。ウイングローのシミュレーションだったとしても、これは外から見れば、まあ、単なるキスだ」
キ……!?と、恵真は目を見開く。
ようやく気づいたらしい。
と同時に、みるみる顔が赤くなっていく。
「す、すみません! そうですよね、そういうお話でしたよね。私ったら、キャプテンになんてことを……。やったことないから気づかなくて、本当に申し訳ありませんでした」
「え!? お前、やったことないって……」
もしや、さっきのがファーストキスだったのか?
今度は大和が焦り出す。
「いや、俺が悪いんだ。本当にすまない。最初にやったのは俺なんだから。それに君は女の子なのに。本当に申し訳ない」
「いえ! そんな、謝らないでください。私がウイングローを教わりたくて、何度もしつこくキャプテンにお願いしたんですから。それと、あの、キャプテンは大丈夫でしょうか?」
「ん? なにが?」
「その、心に想っていらっしゃる方がいらしたら、その方とされるはずだったのに……」
大和は、小さく呟いてうつむく恵真に、ふっと笑いかける。
「そんな方はいないってば。それより、お前こそ大丈夫か? 今まで大事にしてたんだろう? いつか好きな人と……って」
すると恵真は、上目づかいに大和を見る。
「いえ、あの。私、そういうことには興味がなくて。飛行機のことしか考えられないので」
やれやれと大和はため息をつく。
「え?」
「もうコツは掴んだだろ?」
「はい、そうですね。ありがとうございました」
それと……と、大和はためらいながら続ける。
「いいか? このシミュレーションは絶対他のやつとはやるなよ?」
「え? どうしてですか?」
「どうしてって、お前……」
まさか全く自覚ないのか?
「それはその……。ウイングローのシミュレーションだったとしても、これは外から見れば、まあ、単なるキスだ」
キ……!?と、恵真は目を見開く。
ようやく気づいたらしい。
と同時に、みるみる顔が赤くなっていく。
「す、すみません! そうですよね、そういうお話でしたよね。私ったら、キャプテンになんてことを……。やったことないから気づかなくて、本当に申し訳ありませんでした」
「え!? お前、やったことないって……」
もしや、さっきのがファーストキスだったのか?
今度は大和が焦り出す。
「いや、俺が悪いんだ。本当にすまない。最初にやったのは俺なんだから。それに君は女の子なのに。本当に申し訳ない」
「いえ! そんな、謝らないでください。私がウイングローを教わりたくて、何度もしつこくキャプテンにお願いしたんですから。それと、あの、キャプテンは大丈夫でしょうか?」
「ん? なにが?」
「その、心に想っていらっしゃる方がいらしたら、その方とされるはずだったのに……」
大和は、小さく呟いてうつむく恵真に、ふっと笑いかける。
「そんな方はいないってば。それより、お前こそ大丈夫か? 今まで大事にしてたんだろう? いつか好きな人と……って」
すると恵真は、上目づかいに大和を見る。
「いえ、あの。私、そういうことには興味がなくて。飛行機のことしか考えられないので」
やれやれと大和はため息をつく。



