ホテルに戻り、三人はそのままレストランで夕食を取ることにした。
恵真としては涙で崩壊した顔面を修復したかったが、店内はキャンドルの灯りだけでかなり薄暗い。
これならいいかと、大して気にもせずに食事を楽しむ。
恵真はまだミュージカルの余韻に浸っていた。
「なんだかもう、今も胸がいっぱいです。生で観るのっていいですね。ダイレクトに心に響いてきました」
「ああ、そうだな。良かったよ、誘ってみて」
「はい! 本当にありがとうございました、野中さん」
「どういたしまして」
野中も嬉しそうな笑顔で答える。
「それよりさ、今回は二日ステイだろ? 明日もあるぜー! どうする?」
「私、明日はサンタモニカの方にランニングに行こうかなと思ってるんです」
恵真がそう言うと、大和が顔を上げる。
「お、いいな! 海沿いのランニングコースか?」
「はい」
すると珍しく野中が顔を曇らせた。
「それ、俺はパス。40のおっさんには堪えるわ」
「ええー!? 野中さん、40歳だったんですか? それなのにそんなに、あ……」
余計なことを口走りそうになり、恵真は慌てて下を向く。
「なんだー? 藤崎ちゃん、今暴言吐こうとしたな?」
「ち、違いますよ。その、お若く見えるから40歳だと思わなかったって言おうとして」
「嘘だー。40なのにそんなに軽いのか? とかだろ?」
「そそそ、そんな、違いますよ、ええ」
「やれやれ。藤崎ちゃん、嘘つくの下手すぎ」
大和も笑って話を聞いている。
「ま、ランニングは二人で行ってきてくれ。午後からどっか食べに行こうぜ。せっかくだからちょっと遠出したいな」
「でしたら、ナッツベリーファームのレストランはどうでしょう?」
「おおー! いいとこ突いてくるね。ドライブがてらそうしようか」
「はい! 佐倉さんは、どこか行きたい所ありますか?」
恵真は大和にも話を振る。
「ん? いや、俺もドライブしてナッツベリーがいいな」
野中は頷いて話をまとめた。
「そしたらさ、まずはサンタモニカに行こう。俺はサードストリートプロムナードをぶらぶらしてるから、その間お二人さんは、せっせと走ってくれ。それからナッツベリーへ向かおう」
「はい、お願いします。うわー、楽しみー!」
恵真が笑顔でそう言うと、野中がサムアップしてみせた。
恵真としては涙で崩壊した顔面を修復したかったが、店内はキャンドルの灯りだけでかなり薄暗い。
これならいいかと、大して気にもせずに食事を楽しむ。
恵真はまだミュージカルの余韻に浸っていた。
「なんだかもう、今も胸がいっぱいです。生で観るのっていいですね。ダイレクトに心に響いてきました」
「ああ、そうだな。良かったよ、誘ってみて」
「はい! 本当にありがとうございました、野中さん」
「どういたしまして」
野中も嬉しそうな笑顔で答える。
「それよりさ、今回は二日ステイだろ? 明日もあるぜー! どうする?」
「私、明日はサンタモニカの方にランニングに行こうかなと思ってるんです」
恵真がそう言うと、大和が顔を上げる。
「お、いいな! 海沿いのランニングコースか?」
「はい」
すると珍しく野中が顔を曇らせた。
「それ、俺はパス。40のおっさんには堪えるわ」
「ええー!? 野中さん、40歳だったんですか? それなのにそんなに、あ……」
余計なことを口走りそうになり、恵真は慌てて下を向く。
「なんだー? 藤崎ちゃん、今暴言吐こうとしたな?」
「ち、違いますよ。その、お若く見えるから40歳だと思わなかったって言おうとして」
「嘘だー。40なのにそんなに軽いのか? とかだろ?」
「そそそ、そんな、違いますよ、ええ」
「やれやれ。藤崎ちゃん、嘘つくの下手すぎ」
大和も笑って話を聞いている。
「ま、ランニングは二人で行ってきてくれ。午後からどっか食べに行こうぜ。せっかくだからちょっと遠出したいな」
「でしたら、ナッツベリーファームのレストランはどうでしょう?」
「おおー! いいとこ突いてくるね。ドライブがてらそうしようか」
「はい! 佐倉さんは、どこか行きたい所ありますか?」
恵真は大和にも話を振る。
「ん? いや、俺もドライブしてナッツベリーがいいな」
野中は頷いて話をまとめた。
「そしたらさ、まずはサンタモニカに行こう。俺はサードストリートプロムナードをぶらぶらしてるから、その間お二人さんは、せっせと走ってくれ。それからナッツベリーへ向かおう」
「はい、お願いします。うわー、楽しみー!」
恵真が笑顔でそう言うと、野中がサムアップしてみせた。



