溺愛幼なじみは甘くて強引

「……っ」

「南月、どした?スゴイ息きらせて」

「ま……、真琴ちゃん……」

「ん?」


いつもの真琴ちゃんの笑顔。それに、私はすごく安心して……ポロポロと、涙がこぼれた。



「ま、真琴ちゃ~ん!!」

「なんで泣いてんの!?」

「お願い、話を聞いて~っ」


真琴ちゃんにギュッと抱き着く私。そんな私の頭を、訳が分からずともヨシヨシとしてくれる真琴ちゃん。

その優しさが胸に響いて――無言のまま、彼女の背中に手を回した。





「つまり、アリスって子に理央くんをとられてるわけね?」

「いや、とられてるっていうか……」

「そこは頑張って否定しよーぜ、南月ちゃん」


朝から少し時間が経ち。現在、昼休み。

私と真琴ちゃん、そしてなぜか太陽くんが、三人顔を合わせてお弁当を食べていた。