真琴ちゃんは、いつものようにジュースを吸いながら「大体さぁ」と。ため息をついた。


「南月も理央も。アリスも太陽も。どうして恋愛をややこしく考えるかなぁ?」

「ややこしい?」
「え?どこがよ」


まったく分かっていない私たちに、真琴ちゃんが、更に深いため息をついた。


「好きなら、告白して恋人になる。
その先もする。

好きじゃないなら、ただの友達。
これまで通り、平行線。

たったこれだけの事でしょ?二人共、もっとシンプルに考えなって」

「恋人、その先……」
「ただの友達、平行線……」


「え、二人共どした?」


ブツブツ言いながら考え込む私たちを見て、真琴ちゃんは居心地が悪くなったらしい。「ジュース買ってくる」と、いつものように、突然に席を離れた。


残った私とアリスちゃん。

先に口を開いたのは、アリスちゃんだった。