私が二人に追いついた時、そこはまさに修羅場と化していた。


「なんで付き合えないわけー?アリスちゃん」

「だから、あなたの事を好きじゃないの!」

「これから好きになって行けばいいじゃん~」

「そういうの、無理!」


……ん?

今の会話を聞く限り……

太陽くんってアリスちゃんに告白したの!?

え、いつ!?
太陽くん手を出すの早い!
確かにアリスちゃんは可愛いけどさぁ!

二人の仲裁に来た私だけど「今の二人ってどんな関係!?」って、そっちの方が気になる……!

いけないとは分かっていながら、物陰に隠れる。そして、しばらく二人を見守る事にした。


「大体」


アリスちゃんが腕を組んで、太陽くんを見る。その顔には「嫌悪感」と書かれてあった。


「私の事を好きじゃないでしょ?物珍しい転校生を食い物にしようと思ってるだけでしょ?」