喫茶店の隅の席。

葉緩と葵斗が並んで座り、向かい側に咲千代が座っている。

店員が運んできた抹茶パフェに目もくれず、葉緩は咲千代を凝視し、衝撃を受けていた。




「というわけで改めまして、蒼依の双子の姉でした千夜です」

「その制服は……某有名校の!! なんか入学するためにはとってもお金を払わないといけないやつ!!」

「失礼ね! ちゃんと正面から入学してるわよ!」



立ち上がり、スパーンと葉緩の頭にチョップする。

ツッコミどころがずれている葉緩に咲千代はため息をつきながら再び腰掛ける。

葉緩はしくしくと頭をさすりながら、羨ましそうに咲千代の服装を眺めていた。



優秀そうな白いブレザーに細めの青リボン、濃紺のスカートはデザインからしてエリートである。

優秀だと自称する葉緩であったが、財力と学力の壁に膝をついたのだった。


忍びとしては優秀だが、葉緩は基本、バカである。

特に数字にはめっぽう弱かった。




「というか葵斗も一緒だったし」



恨めしそうに葵斗を睨みつける。

ふてくされて唇を尖らせた。



「根からのエリートですか。住む世界が違いますね」

「俺は葉緩ならなんでもいいよ。頑張って優秀になった葉緩も、ポンコツな葉緩も」



爆弾を落とされた気分になる。

葵斗の発言にはショックを受ける。



「酷くないですか!? ポンコツって、そんなこと思ってたんですか!?」

「そんないい匂いを漂わせて気づかないわけないからね」



絶句する葉緩に尻尾を振り、抱きしめる葵斗。

ハートのまき散らしに咲千代はげっそりし、ハートを振り払っていた。



「……なにこれ、うぜぇ」