どちらのものともつかない甘い息づかいが唇の端から漏れ、部屋中に艶やかな空気が満ちていく。
もう聖以外に見えない。
この世にふたりしか存在していない感覚にとりつかれ、彼を手離したくないとキスに必死に応えた。
いつの間にか晒していた素肌を重ね、息を弾ませて彼の滾ったものを受け止める。強烈な圧迫感と引っかかるような鮮烈な痛みは徐々に薄れ、恍惚とした愉悦に取り替わっていく。
切れ切れに名前を呼び合い、飽きるほど「好き」と伝え合った。
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