「もうできたのか。早いな」
「とても使いやすいキッチンなので調理がはかどります」
「俺には使いこなせないけどね」
「聖さんは包丁の使い道が違いますもんね」
食材ではなく人体だ。
「それを言うなら包丁じゃなくメスだな」
「あ、そうですね」
聖の指摘で互いに笑い合いながらダイニングに到着。聖はテーブルに並んだ料理を前にため息を漏らした。
「……すごいな。いい匂いだ」
目を輝かせながら椅子を引いて座る。
「聖さんのお口に合うといいんですけど」
体を考えて、風味を前面に打ち出して塩分は控えめ。マイルドな味つけにしてあるが、外食やコンビニのお弁当に食べ慣れていたら物足りないかもしれない。
「すぐにご飯をよそいますね」



